集団の法則

近代経済学では、合理的人間の存在を仮定します。近代経済学の流れを組むゲーム理論でもそうです。

そして、私の知る限り、合理的人間は存在しません。そこから、ゲーム理論などの非現実性がいわれるわけです。

一方で、一定のサンプル数の下で、一定のふるまいをする場合がある、というのが統計学の説くところです。

これらをかけ合わせると、一定の条件の下での集団のふるまいを仮定すると、より現実的な意思決定の理論が生まれるのでしょうか?

アメリカの偉大な作家・科学者であるアイザック・アシモフは、社会歴史心理学、というものを空想しました。歴史の流れと集団の行動を数式で解くことができる、というように。

また、ユングは集団的無意識の概念を作りました。神話の世界や物語の世界は、集団的無意識の現れであるかのように、一定のパターンがみられる、という人もいます。

集団なるものに一定の法則を見いだそう、という発想(複雑系といわれるものもこの範疇でしょうか。)になぜか興味を惹かれます。